コンパートメント症候群

ふくらはぎに自打球を受けた後
回復期間中に無理をしてしまい再負傷
してしまったという高校球児がいました。

保護者の方が「コンパートメント症候群」について心配し質問して下さったのでブログのテーマにしてみました。




【コンパートメント症候群とは】

compartment syndrome

前腕や下腿には強固な筋膜や骨膜によって囲まれた幾つかの区画(コンパートメント)が存在する。この区画内に出血や浮腫が起こると内圧が上昇して広範囲な循環不全を起こす。その結果、区画内の筋肉や神経が壊死を起こし重大な機能障害を残す。骨折、打撲などの急性外傷の他、スポーツ、行軍などの慢性の繰り返し負荷によっても発症する。局所の腫脹、疼痛、区画内の筋肉の自動運動障害、他動伸展時の疼痛などの症状がある。早期に筋膜切開を行う。早期治療の時機を失すると筋肉は壊死に陥り線維化する。
(出典:標準整形外科学)

何となくわかりましたか?^^;

簡単にいうと
怪我やスポーツなどによって
袋に囲まれた部分の圧力が上がると、血管や神経が圧迫され結果的に壊死してしまうので、兆候が見られたら速やかに袋を切り開いて徐圧します。
という事です。

前腕にもありますが、今回は質問のあった下腿について解説。

右脚ふくらはぎの一番太い部分で輪切りにして、上から覗き見た図。

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繋がったおにぎり型の部分は脛骨と腓骨。A~Cで示した赤丸が下腿の3区画(コンパートメント)になります。

それぞれの区画には

区画A
前脛骨筋、長母趾伸筋、長趾伸筋
(第三腓骨筋)、深腓骨神経

区画B
長•短腓骨筋、浅腓骨神経

区画C
長趾屈筋、後脛骨筋、長母趾屈筋
ヒラメ筋、腓腹筋、脛骨神経

と、それぞれに動静脈を伴います。


怪我の場所が違っても同様の現象が起こるというところにも注目です。


スポーツをする人間にとって常識になってもらいたい怪我を負った時の大原則「RICE(rest安静、icing冷却、compression圧迫、elevation挙上の頭文字)」が、非常に重要な意味を持つ事もお分かり頂けると思います。

スポーツドクターやトレーナーがいるような環境なら、このようなことは常識ですが、そうではない一般の愛好家の間では、まだまだだと実感します。

「しばらく冷やしてたんです」
と言いながら冷湿布をピラピラさせているようではいけません。

結果的に医者に診せるにしても
受傷直後の管理は回復に大きな影響を持っていますので、せめてこの位は知って実践して欲しいと思いますね。


また、このような病態もあるとい事を知り安易に行動しないというのも大切ですね。




さてオマケコーナーです。

学生の頃、下腿の筋肉を作用別に覚えるのに役に立った図があるのでお裾分けしますね。

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診察の助けになればと思います。


こんなの当たり前ですか?




そーですねっ!



(笑)


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by real-incho | 2013-09-06 15:36 | 身体の話